1.顧客満足度(CS)とは

1-1.顧客満足度(CS)は事前の期待度とパフォーマンスで決まる

顧客満足度(CS)とは、製品やサービスのパフォーマンスに対して顧客が満足しているかどうかを示すものです。英語では「Customer Satisfaction」といい、「CS」とも呼ばれます。
顧客満足度(CS)は、事前の期待(期待水準)と実際のパフォーマンス(知覚水準)の差異によって決まります。パフォーマンスが事前の期待を上回れば高くなり、事前の期待を下回れば低くなります。

1-2.高い顧客満足度(CS)は利益につながる。

顧客満足度(CS)が高ければ高いほど、顧客の製品やサービスに対するロイヤリティが向上し、商品やサービスが顧客にとって「なくてはならない存在」になっていきます。その結果、優先的な指名買いが増え、リピート率がアップし、購買金額が増え、顧客生涯価値(LTV=Life Time Value)が増大していきます。また、口コミでのおすすめが増えるなどの好循環が生まれることで販促コストが低減できるなどの効果も期待できます。


2.顧客満足度調査(CS調査)とは

2-1.顧客満足度調査(CS調査)の重要性

現在の売上が好調でも、忙しさの余り顧客への対応がおざなりになっていたとすれば、顧客満足度が低くなり、将来の業績が悪化するかもしれません。それとは逆に、現在の業績が厳しくとも、顧客対応に力を入れ、地道にファンを増やすことで業績が回復基調に乗るといったことも十分に考えられます。現在の売上のみに目を奪われることなく、顧客満足度をきちんと把握し改善を続けていくことが将来の売上につながっていきます。ある期の顧客満足度の増減と翌期の売上・利益の増減には正の相関関係があることが、ファーストフード・レストランチェーンの時系列データを用いた実証研究で明らかになっています。
顧客満足度は業績の先行指標なのです。

また、調査項目に設定することで、店舗が現在どの項目の改善を重視しているのかという店舗運営のマネジメントポイントを全スタッフが共有することができます。多店舗展開している小売店や飲食店の場合には、店舗ごとの回答結果を数値化し比較することで、「A店は全店舗の平均値と比べ、この項目が優れているが、この項目は改善の余地がある」「B店は全体的に優れているが、この点は改善が必要」などの傾向を見える化することができ、店舗ごとのマネジメントポイントを明確化することができます。また、顧客満足度の高い店舗をベンチマークし、他の店舗がその店舗の運営方法を学ぶことで、全店舗の運営レベルを底上げするといったことも可能になります。

2-2.顧客満足度調査(CS調査)の方法

顧客満足度調査の方法には、以下のものがあります。

  1. ①アンケート形式の定量調査
    アンケートの回答を数値化し、数値により情報を可視化する調査方法です。顧客の満足度を統計的に把握する方法で、紙やWEBのアンケートにより、統計的に意味のあるサンプル数(一般的には400以上と言われています)以上を対象に実施します。
    結果は「A店は40%の顧客が満足しているが、B店は40%の顧客しか満足していない」、というように量的に把握します。数字が上昇傾向、下降傾向などの経年変化の傾向なども把握することができます。
  2. ②インタビュー形式の定性調査
    インタビューにより、数値以外の方法で情報を見える化する調査方法です。顧客が商品やサービスについて感じていることを、より深く細かく知りたい場合に実施します。
    顧客が感じていることをを深く知ることができますが、多数の調査を行うには向いていません。また、あくまでインタビュー対象者の個人的な意見を知るための手法なので、全体傾向を把握することは困難です。
  3. ③ミステリーショッピング(覆面調査)
    調査員が顧客を装って実際に店舗を利用し、接客態度や店内環境をを評価するという調査方法です。店舗にとっては、どの顧客が調査官であるのかが、あるいは調査が行われていること自体が謎(ミステリー)であるため、ミステリーショッピングと呼ばれます。
    訓練された調査員が調査を行うため、実際の店舗の状況を同じ基準でばらつきなく評価することが来ますが、調査員の訪問した時点のみの「点」の調査にならざるを得ないという側面もあります。また、数多くの調査を行う場合、多額の予算がかかります。

2-3.顧客満足度調査(CS調査)の調査項目

WEBOSSで実施している小売店や飲食店の調査では、以下のような項目を調査しています。

  • ・年齢
  • ・性別
  • ・居住地
  • ・勤務地
  • ・結婚状況
  • ・職業
  • ・これまでの利用の有無
  • ・来店のきっかけ
  • ・商品、サービスのクオリティについて
  • ・商品、サービスの提供時間について
  • ・価格、料金について
  • ・スタッフの礼儀正しさについて
  • ・スタッフの身だしなみについて
  • ・スタッフの対応の的確さについて
  • ・店舗の清潔さについて
  • ・総合的な満足度
  • ・再来店、再利用意向
  • ・etc

最近では、後述するNPS(ネットプロモータースコア)を測定するための質問(「究極の質問」)を設定するケースも急速に増えてきています。

各項目について、「非常によい」を5とし、「非常に悪い」を1としたの5段階リッカートスケール(または3段階リッカートスケール)で顧客に回答してもらい、数値化して客観的に評価します。


3.顧客満足度調査(CS調査)とNPS

3-1.「究極の質問」

「○○を友人や知人にお薦めしますか? 0~10の11段階でお答えください」
「その理由を教えてください」
最近、こういったアンケート質問を見かける機会が増えてきています。これが「NPS(ネットプロモータースコア)」を図るための「究極の質問」と呼ばれるものです。
「究極の質問」は、米国のコンサルティング会社ベイン&カンパニー社が、回答者の事後の行動に着目して「満足した顧客の行動」と最も一致する質問として探し当てたものです。
「満足しましたか?」と聞かれ「満足している」と答えても、必ずしも事後の行動が一致しないケースは少なくありません。「究極の質問」は「友人や知人にお薦めしますか?」という推奨意向度を質問します。友人・知人に推奨するという行為は本人に責任が伴います。本人が十分に満足し責任を持つという覚悟がなければ、友人や知人に推奨することはできません。だからこそ、推奨意向度の高さは事後の行動と密接に結びつく「究極の質問」なのです。
NPSは「究極の質問」への回答を元にスコア化したものです。近年は、顧客満足度調査(CS調査)の項目に「究極の質問」を設定し、NPSを測定する企業が急速に増加しています。

3-2.NPSのポイントは「業績との相関が高い」こと

顧客の声を聞き、NPSを継続して確認してゆくと、売上・利益と高い相関を示すことが多くの企業の事例から確認されています。推奨者は商品やサービスに満足しリピーターになってくれるだけでなく、エバンジェリストとして友人や知人に積極的にアピールしてくれます。批判者は、その反対に商品やサービスのネガティブな情報を拡散してしまうかもしれません。現代のネット社会ではSNS等による口コミの影響力は飛躍的に増大しています。推奨者を増やし、批判者を減らしていくことは、企業の業績に直結するといえます。
実際に、業績との相関性の強さが注目され、世界では5,000社以上の企業がNPSを導入しています。

3-3.NPSの算出方法

NPSは、「推奨者の正味比率」を意味します。「推奨者」の割合から「批判者」の割合を引いて算出します。自社の顧客に対して「この商品やサービスを友人や知人に薦める可能性はどのくらいありますか?」と質問し、0点~10点の11段階で評価してもらいます。
9~10点を付けた顧客を「推奨者」、7~8点を「中立者」、0~6点を「批判者」と分類し、回答者全体に占める推奨者の割合(%)から、批判者の割合(%)を引いた値がNPSのスコアです。

また、NPSは業界、企業を問わず、共通の質問によって同一の基準で測定されるものですので、業界間、企業間のNPSを比較することで、相対的な立ち位置を客観的に比較することができます。


4.顧客満足度(CS)と従業員満足度(ES)

4-1.サービス・プロフィット・チェーン(SPC)と情動伝染理論

顧客満足度(CS)と類似の言葉に、従業員満足度(ES)というものがあります。実証研究により従業員と顧客の満足度は正の相関を持つことが明らかにされています。この相関関係を説明する理論的根拠として、①サービス・プロフィット・チェーン(SPC)、②情動伝染理論の2つがあります。SPCとは、「利益と成長は主として顧客ロイヤルティによって刺激される。ロイヤルティは顧客満足度の直接の結果である。満足度は主に顧客に提供されたサービスの価値に影響される。価値は、満足し、ロイヤルティを持ち、生産的な従業員によって創られる。従業員満足度はまた、主として従業員が顧客に結果を届けられるようにする室の高い支援サービスは方針の結果である(ジェームズ・へスケット)」。要は、満足した従業員は質の高いサービスを提供できるので、顧客を満足させることができる、というものです。
情動伝染とは、楽しそうに笑っている人を見て自分も明るい気持ちになったり、悲しい目にあった人の話を聞いて自分も暗い気持ちになったりするように、他者の特定の感情表出を知覚することによって、自分自身も同じ感情を経験するという現象を言います。従業員満足度と顧客満足度との関係性に即して言えば、顧客は従業員と接触している間に、その従業員と同じような感情に至るという減少が生じる、つまり満足した従業員と接していると顧客もまた満足した気持ちになる、というものです。

4-2.従業員満足度と顧客満足度は正の相関がある

常識的に考えても、従業員が満足していなければ良いサービスは期待できません。従業員が会社や職場にやりがいを感じ、サービスレベルの向上に努めた結果、顧客満足度があがり従業員のやりがいがさらに増していく、というのが理想的な好循環です。定期的に従業員満足度を調査し、従業員のやる気を阻害している要因があれば、いち早くそれを解消するための手を打っていく。顧客満足度を上げていくためには、従業員満足度の把握し、課題があれば解決していく、というプロセスが不可欠と言えます。


5.WEBOSSの顧客満足度調査(CS調査)プログラム

5-1.WEBOSSの顧客満足度調査(CS調査)プログラムのポイント

  1. ①実際の顧客の生の声をできるだけ数多く、スポットではなく恒常的に集めることが可能です。
  2. ②設問の設定等、レポート作成等のメンドウな作業は全てWEBOSSが代行。クライアント様は、データの分析と課題解決策の立案に集中できます。

5-2.ミステリーショッパー(覆面調査)との比較

⇒WEBOSSの顧客満足度調査なら、より安価で、より多くのサンプル数を確保し、より短いスパンで、より現場の実態に即した調査が実現できます。

5-3.紙のアンケートとの比較

⇒WEBOSSの顧客満足度調査なら、よりスピーディに、より安価に、より柔軟な設問項目を設定した調査が実現できます。

5-4.WEBOSSの顧客満足度調査(CS調査)プログラムの流れ

  1. 1.質問項目の設定
  2. 2.顧客への告知・回答
  3. 3.回答データのリアルタイム共有
  4. 4.レポート作成
  5. 5.データ分析、課題の抽出、解決策の立案
  1. 1.質問項目の設定
    顧客に聞きたい項目を設定します。項目の設計からアンケートの作成まで、長年培ってきたノウハウを持つWEBOSSが全面的にサポートします。
  2. 2.顧客への告知
    来店した顧客にQRコード入りのショップカードをお渡しし、アンケート画面にアクセス。回答していただきます。レシートやポスターにQRを印刷してお渡ししたり、メールにアンケートのアドレスを記載して送付したりという方法もありますが、最も回答率が高くなる方法としてWEBOSSではショップカード方式をオススメしています。
  3. 3.回答データのリアルタイム共有
    顧客が回答したデータはリアルタイムで管理画面に反映されます。閲覧権限を細く設定することができますので、見せたい人に見せたいデータを見てもらうことができます。
  4. 4.レポート作成
    クライアント様のご要望に応じてWEBOSSがレポートを作成します。
  5. 5.データ分析、課題の抽出、解決策の立案
    クライアント様はデータの分析、課題の抽出、解決策の立案・実行に注力いただけます。解決策が本当に効果があったのか、次なる課題は何か、PDCAを回しながら、店舗運営のさらなる改善を続けていきます。

5-5.アンケート回収率を高めるためのポイント

  1. 1)従業員にアンケート実施の意味をきちんと理解してもらう。
    何のためにアンケートを実施しているのかを理解してもらいます。従業員が、ショップカードをお客様にお渡しするという自身の行為がよりよいお店づくりにコミットしているという意識を持つことが重要です。
  2. 2)アンケートをお渡しするときのトーク
    ただショップカードを手渡しするのではなく、「よりよいお店にしていくために、お客様の声をお聞きしています。私たちの励みになりますので、ご協力よろしくお願いします。」といったトークを必ず添える。
  3. 3)特典の内容にこだわる
    ただショップカードを手渡しするのではなく、「よりよいお店にしていくために、お客様の声をお聞きしています。私たちの励みになりますので、ご協力よろしくお願いします。」といったトークを必ず添える。

6.WEBOSSの顧客満足度調査(CS調査)プログラムの活用事例

  • ■イタリアンレストランチェーンS様顧客満足度アンケート

    • <概要>
      • 多店舗展開するイタリアンレストランチェーン。
      • 経営者の交代に伴い、店舗運営の実態を把握するために全店で顧客満足度調査を実施。
      • 毎月1回報告書を作成し、店長に配布。店長会議でも議題として取り上げ共有。
    • <アンケート告知方法>

      レシートにQRコードを印刷。

    • <回答者へのインセンティブ>

      回答者全員に次回ドリンク無料クーポン。アンケート回答終了時にクーポンナンバーを表示

  • ■大規模小売店J様顧客満足度アンケート

    • <概要>
      • 全国で多店舗展開する小売りチェーン。 急成長で、経営に現場が見えなくなっていたため、調査を導入。
      • 毎日の「お客様の声」を本部、店舗で チェックして各店にフィードバック。
      • 毎月2回、SV会議で結果ランキングを発表。
      • 人事評価にも活用。
    • <アンケート告知方法>

      告知用ショップカードを商品引き渡しと同時に手渡し。手渡し時に「私たちの励みになりますので、ぜひご協力お願いします」の口上を添える。

    • <回答者へのインセンティブ>

      回答者から抽選で300名に次回割引券提供

  • ■ラーメンチェーン店B様顧客満足度アンケート

    • <概要>
      • 多店舗展開するラーメン店チェーン。
      • 急成長で現場が見えなくなったため、全店で顧客満足度調査を実施。
      • 毎月1回報告書を作成し、本部に報告。
      • 本部のSVが店舗訪問の際に、コミュニケーションツールとして活用。
    • <アンケート告知方法>

      テーブルにQRコード入りカードを設置。ラーメン提供までの待ち時間に回答いただく。

    • <回答者へのインセンティブ>

      回答者全員に次回デザート無料クーポン。アンケート回答終了時にクーポンナンバーを表示

  • ■大手書店K様顧客満足度アンケート

    • <概要>
      • 1~2ヶ月ごとに質問内容を変更し、様々な角度から回答収集。(月間1,200~)
      • 日々の店舗運営上、すぐ改善できるところは改善指示。
      • リアルタイムでのフリーコメントをウォッチし、プロアクティブ的にお客様の不満を解消。
      • 店舗スタッフの教育研修などの材料として定期的にスコアを活用。
      • 回答当選者には、改善報告をプレゼントと一緒に送付。
    • <アンケート告知方法>

      レシート表面と店内ポスターにQRコードを表示

    • <回答者へのインセンティブ>
      • 図書カード1,000円分20名さまに抽選でプレゼント。
      • 出版社の書籍3~4点の中から希望のものを抽選でプレゼント(※期間ごとに内容は変更)
  • ■タクシー会社H様CS調査

    • <概要>
      • タクシー1,000台のレシートに全てにQRコード印刷。
      • お客様の感想(良い点、改善すべき点)がある時は、乗務員にすぐ連絡して評価・改善。
      • 毎月社内報で全体のスコアを報告。
      • 回答したお客様の当選者にはプレゼント送付時に改善報告書。
    • <アンケート告知方法>

      レシート表面、タクシー車内掲示物にQRコードを表示

    • <回答者へのインセンティブ>

      回答者から抽選でグループ内の都内周遊観光バスのペアチ ケット100組200名など。