- 2012
09
12 Facebookページの正しい運用態度とは
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Photo by Wanda's Pictures先日開催したFacebookページの管理者向けセミナー中で、企業アカウントの運用の難しさについて実体験を例に挙げて紹介しました。なかなか好評だったのでブログでもご紹介したいと思います。(そうです、このブログ三ヶ月ぶりの更新です)
タッチでポン!のボールドのTVCMをご存知でしょうか?
山田キャメロンさんなる女性が楽しそうに洗濯物を干したり、ポンポンしていい匂いを出したりするあれです。きっかけは忘れましたが、Facebookページ(https://www.facebook.com/Bold.JP)を見つけていいね!しました。特にボールドに興味があるとか山田キャメロンさんの熱烈なファンというわけではありませんが企業アカウントの運用として参考になりそうだと軽い気持ちでのいいね!です。ポン!です。
洗濯洗剤を含んだ洗濯一般に関して興味の薄い私は、配信されてくる投稿に接点を見つけることができませんでしたが、ある日とても好感の持てる写真が投稿されてきました。その投稿がこちらです。
何より好感を持ったのはその写真です。どの企業アカウントも投稿する写真はクオリティが高く美しいものが多く、いいね!で共感を示すことはできても、心理的距離感が遠いためコメントはなかなかできません。この写真は構図もホワイトバランスもピントも程よく素人感が醸し出されていて、なおかつあえてそれを狙ったあざとさを感じません。何しろ豆腐ですから望遠で背景ボケとかだと目に余りますよね。要するに、自然な手作り感に好感を持ったのです。そこでこんなコメントをしました。
「ごま油に刻みネギ。そして豆腐も手のひらで潰しちゃう。最後に塩をPon! このやる気のない写真が逆に好感もてます」
ところで私は冷や奴が好きです。ほとんど毎晩食べています。大体オリーブオイルに岩塩を振りかけて食べます。そんな豆腐好きとしての一面が背中を一押しさせたことも否めません。ついでにもうすこし脱線すると新宿二丁目にある「担々麺専科 Tongking」さんの担々麺が大好きで、東京在住時は通いました。今はたぶんもうメニューからなくなっていると思うのですが、その頃にあった中華風冷や奴がまさにコメントしたようにごま油と刻みネギで仕上げられた見事な冷や奴だったのです。
さて、脱線からの復活。実際の投稿とそのコメントをご覧になられた方はお気づきかと思いますが、私のコメントは、山田キャメロンさんに見事にスルーされました。私の前後のコメントには山田さんからのいいね!が付き、名指しでコメント返しがあります。
これには正直ショックを受けまして、その後TVCMを見ても、山田さんからの新たな投稿が流れてきてもずきんずきんします。コメントした時にはまったく悪気がなかったのですが、山田さんの華麗なスルーを確認して悪いことしたなーと思いました。「やる気のない」はよくなかったなー。
このように中の人にとってちょっと困ったコメントに対しての絶対的な正解は分かりませんが、企業アカウント運営者やこのような投稿がされることは想定していなければなりませんし、その対応もある程度は決めておいた方がいいでしょう。スルーというのも対応のひとつですが、今回のように他のコメントに対応しつつのスルーは、単純なスルーとはまた違った意味が発生するので注意が必要です。
私に言う資格ないかもしれませんけど、対応次第で「山田キャメロンさん結構いい人だからボールド買ってみない」とワイフに提案する可能性もあったような気がします。私がサポート、あるいは中の人だったらどうしていたかな、とシミュレーションをしてみましたが、いかんせんコメントした本人なので逆に難しい。
でもこんな風に考えてはどうでしょうか。パソコンではなく、目の前にそのコメント投稿者が居たら。その場で向き合っていたら、と。Facebookページのインサイトを見ていると、リーチが伸びる時間、いいね!やコメントなどのアクションが多くなる時間など「効率的な」運営に参考となるデータを見ることができます。時間は有限ですから同じことをするならば効率的な方がいいですよね。
しかし、個別の対応では、そのパソコンの先に人間がいることを忘れない方がいいような気がします。説教強盗みたいなエントリになりましたけど、そんなことでまた三ヶ月後に(嘘)!
あ、それはそれとしてFacebookページの運営ポリシーは明記した方がいいです。もっと悪意のある困った投稿があったときのためにも。
- Hitoshi Eiga栄花 均
ソーシャルメディア・ストラテジスト、なんて名乗ったりしているが海外単身赴任生活の孤独を埋めてくれたFacebookへの思い入れがひと際強い。
ソーシャルメディアを考えるのは人生を考えること。人生を考えるのは、自分の周りの人を考えること。その人たちと何をするのかが人生。海外の最新情報や、事例の紹介、費用対効果、マーケティング情報は他に任せる。ソーシャルメディアを思考するブログ。それがこのブログです。
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